26. 大仏と猫たちが出迎える御誕生寺(庄田町)

北日野地区自治振興会

大本山総持寺独住23世板橋興宗禅師が篤志家宇野煕氏の協力を得て、大本山持寺開山瑩山禅師を1世として瑩山禅師誕生地に建立されたのが萬象山御誕生寺です。曹洞宗僧侶を育成する専門僧堂が設置され、日々修行に励み寒中托鉢は越前市の新しい風物詩となっています。また、慈善活動として猫の縁結びにも取り組んでおり「猫寺」で親しまれています。

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萬象山 御誕生寺

「御誕生寺」は、”猫寺”として全国的に有名です。

正式な寺号は「萬象山 御誕生寺」と云います。曹洞宗の寺院で御本尊は釈迦如来。過去を辿れば、曹洞宗の開祖・道元禅師の元に行きつくのでしょうが、帆山町出身の瑩山禅師を忘れて御誕生寺は語れません。

瑩山禅師は、元亨元年(1321年)石川県輪島市門前町に曹洞宗・総持寺を開山した高僧です。曹洞宗に〝尼僧〟を最初に取り入れたのはこの瑩山禅師とされています。大隆盛を極めていた明治三十一年(1898年)。

大火によって境内の多くを焼失、その後、明治四十三年(1911年)。 神奈川県横浜市鶴見に出て、総持寺を再建。永平寺と並んで曹洞宗大本山に位置付けられています。又、福井県では昭和二十三年・上田全之によって総持寺を開山した帆山町出身の瑩山禅師の故郷である帆山町に小堂を建てたのですがやがて荒廃してしまいました。

平成十四年 曹洞宗 板橋興宗元管長によって 武生市内の有力実業家の支援を受け庄田町に御誕生寺を開山しました。この時、瑩山禅師が開いた総持寺(横浜)より「直末」「中興」の称号を授かって現在に至っています。近年は猫寺としての名前が先行して全国から大勢の猫フアンが参拝に来ています。

板橋興宗禅師の教え

開かれた禅寺として

緑あふれる千年の森の境内には約六百体の可愛い地蔵さんと猫達が参拝客を迎えてくれます。日曜参禅会・音楽祭・講演会・茶会など様々な催しが行われ、堂内は笑いあり、涙あり、感動ありの和気あいあいの雰囲気が漂っています。

「ありのままに自然(じねん)に生きる」平易な言葉で民衆にとけこみ教化された禅師は初めてでした。近寄りがたく高潔ななかにあっても、良寛和尚を慕い柔和なお人柄に、心安らいだ人たちは多くいました。

御誕生寺境内に鎮座する無数の可愛いお地蔵さん
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