14. 日野山遥拝燈籠(平林町)

北日野地区自治振興会

竿には「安政五年九月」「日野山大権現」「當村若連中」「石工井上孫兵衛」が刻まれています。日野神社の祭礼は火祭りで、山頂奥宮からの「送り火」を迎える「迎え火」として建立されました。

日野大権現遥拝燈籠
笏谷石 安政5年(1858)
石工 井上孫兵衛

江戸時代、各地区には日野山講、嶽講が組織され、祭礼や講日には山頂奥の宮にはかがりが焚かれ、里では山頂からの送り火を受け燈籠には迎え火が灯された。燈籠は無断で建てることはできず代官所の許可が必要で、安永5年(1776)7月7日平林町の古文書には役所の許可をえるため役人を接待した記述が残されている。燈籠は約5里(20㎞)以内の村に設置され、現在、火を扱った村々、越前市内(打ち刃物)に2基、味真野(茶釜・鐘)に1基、粟田部(鋳物・鎌)に7基が残されている。

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